2008年02月29日

『大正野郎』のストイックさは、見習うべきものがある

今日は、私が最近読んだものの中で、恐ろしく印象に残っている本(マンガ)を紹介します。

そのマンガの名は、『大正野郎』。
大正時代に傾倒する主人公・平徹(たいらてつ)とその仲間達が織り成す、サザエさん的どたばたコメディです。

大正浪漫を愛し、芥川龍之介を敬愛する大学生・平。レトロファッションに身を包み、文語的言い回しを駆使する主人公です。
おそらくまず注目を引くのは、マンガの表紙に描かれた彼の眼光の鋭さでしょう。

以下のYahoo!コミック内のアドレスで、『大正野郎』一巻、二巻の表紙が見られます。
http://comics.yahoo.co.jp/kodansha/yamadayo01/taisixyo01/shoshi/shoshi_0001.html

どうでしょうか、この自信(というか自己愛?)に溢れた凄まじい眼差し。
自分のスタイルに絶対の自信を持つ彼ゆえ、という感じがします。
おそらく彼の大正という時代に徹底的に染まろうとする一途さがもたらしたものでしょう。
彼のナルシシズムに満ちた真面目さは、作中のそこここに見ることが出来ます。

例えば自分の趣味を下宿先の女の子・由貴ちゃんに褒められた時の「そうだと思うよ。うん・・・。大正デモクラシーはいいよ・・・。」とは、作中の彼の弁です。
彼もまた、普通の大学生のように恋愛をします。(相手は由貴ちゃん)
その日々の生き様は滑稽でありながら、どこか清々しくもあります。

前述のアドレスで、試し読みと電子書籍の購入が可能です。

芥川龍之介の写真と竹久夢二の美人画を部屋に飾る主人公。
こんなヒーローもたまには良いのではないでしょうか。











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Posted by Chiaki at 23:53│Comments(1)
この記事へのコメント
大正野郎、最高です。ファンがいてよかった!
Posted by コミ at 2013年06月23日 22:19
 
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